室生寺はいつか訪れたいと思っているものの
奈良のさらに山の中だし、機会を逸し続けていたところ、
なんと仙台市博物館に、あの十一面観音さまがやってきてると。
正式展覧会名は「東日本大震災復興記念特別展 奈良・国宝 室生寺の仏たち」展。
被災された方たちの「心の復興の一助に」ということで(展覧会カタログの室生寺座主のお言葉より)、
最近は寺院や仏像の改修や修復費用工面のために、
仏さまたちが東京博物館などに「出稼ぎ展示」にいらっしゃることも少なくないなか
(室生寺も、五重塔が台風で被害を受けたの翌年にやっているけど)、
今回は、仏さまたち自ら「お見舞いに来たよ〜」とお出ましになっているのです。
釈迦如来座像、十一面観音さまの国宝はじめ、
十二神将さんたちも、室生寺でも普段は10体しかいらっしゃらなくて
あと2体は奈良博に出向なさってるところ、フルメンバーで登場。
しかも、お堂では絶対にかなわない、サンロクマル(※)展示ですよ!
(※みうらじゅん・いとうせいこう言うところの360度から拝観できること)
仙台も近くはないけど、新幹線で2時間、駅からバスで十数分、
もちろん山登る必要もないとくれば、これを見逃してはならん!
・・・と思ってるうちに、案の定、会期終了ギリギリになり、
慌てておすすめ牛タン屋情報なども仕入れつつ(笑)、やっと行ってきました!
これだけの展示、大行列で入れなかったらどうしよう!と思っていたものの、
入場券購入に5分ほどならんだ程度で、会場内もほどよく混んでるものの
鑑賞にはまったく不自由はない。
この展示内容を東博でやったら、かるく「阿修羅展」超えの混雑と思うのだけど、
平日昼間だったしのんびり鑑賞できました。
釈迦如来座像のみガラスケース入りでしたが、十一面観音さまたちは
ガラスなし、サンロクマル、照明も見やすく、眼福どころではない。
とりわけ十一面観音さまは、じっくりまったりボーーーっとしつつ見仏。
土門拳をはじめとする、これまで本などでみたことのある写真もでっかく展示。
でも、やはり写真でみていたのと目の前にいらっしゃる十一面観音さまは
ちょっと違う印象でした。
そして「きっと今度は室生寺に見に行くよ」と心のなかでつぶやくのであった。
写真・展覧会カタログとクリアファイルいろいろ(ほんとはもっと買っているw)、帰りに街で買ったこけしちゃん手ぬぐいと。
そう広くない会場で、まったり2時間ちかく過ごしたあと、
記念グッズ売場へ。
カタログはもちろん、お馴染みのクリアファイルなど、買わずにいられない。
あれも、これも。せっっっかくはるばる仙台まで来たんだし、
ここでケチってなんになる!
(と、思いつつ、やはり自制したけど、やっぱり買っておけばよかったなー)
そして、仏像大使プロデュースグッズもしっかりゲット。
しかし「メモパッド、マグネット、室生寺ライト」の3点をまとめて買うと
計2050円のところ1600円とか、A5クリアファイル(500円)2点かうと1点ついていくる、
展覧会カタログ買うと、A4ダブルのクリアファイル(600円)がおまけについてくるとか、
お得なことになっていた!
復興支援のためにも、ここで散財しなくてはならないのに、お得になってていいのかと思いつつ買うアレコレ。
写真・仏像大使、みうらじゅん・いとうせいこうによるグッズ。メモパッド(左)、十二神将が抜き取れるマグネットシート(右)、ちいさい懐中電灯のような形でスイッチ押すと十一面観音さまが顕れる「仏光」。
そして博物館のベンチで、しばし休憩。
お腹もすいてきたし、街に戻るかと思ったものの、常設展を見てないことに気づく。
せっかくだから見ていくかということで、モダンな展示室に入ると
そこは石器時代から現代にいたるまでの仙台があったのでした。
そして伊達政宗な展示品の数々に支倉常長関連もいろいろ。
あと伊達政宗いろいろ。とにかく伊達政宗あれこれ。これでもかと伊達政宗。
なにしろトイレのピクトグラムも伊達政宗だし。
充実の常設展からでて、またまた室生寺展会場にはいってしまい、
仏像の皆さまにごあいさつしたり、博物館には結局4時間近く滞在。
写真・博物館で配布してた文化庁の被災ミュージアム再興事業の助成でつくられたパンフレット。仙台市博物館特製・支倉常長宛ローマ市公民権証書のクリアファイル。街で買った「むすび丸」パッケージの白松がモナカ。
さすがにほんとに腹ぺこりーぬになって、街へ戻る。
今年最高という気温35度でバス待ってるだけで皮膚焼けそうだったけど
アーケード街はそれほど暑くもなく、どこにでもあるお店と、地元老舗が共存してるなかを、
めざすはお友達に教わった、牛タン屋「太助」へ。
もう3時近くなのに、並んでる人もいるし、食べてる間もひっきりなしにお客さんが。
カウンターで牛タン定食たべてると、隣にすわったおじちゃんが
生ビールぷはー!に牛タン焼き。こういうのもいいなー。
写真・牛タンはもちろん、テール肉のスープも、青唐辛子の味噌漬けみたいな箸休めもいい。
展覧会だけでもう大・大・大満足だったのに、さらにこの牛タン定食!!!
仙台には朝7時ごろの新幹線に乗ってやってきて、帰りも新幹線終電近くまで
あちこち見て回ろうとおもっていたのに、すっかり気が済んでしまった。
あとは、もうひとつお友達に教わっていた、モナカ屋さんや
仙台駅ビル地下であれこれお土産買ったりして、日のあるうちに帰りの新幹線にのってしまいました。
会期は残すところ、この日曜日までだけど、
もしも週末予定があいていて、ちょっと遠出したいなんて人がいたら、
ぜひぜひ仙台へ。
復興の一助に出かけようなんて構えずとも、
そしてなにより時間は短かったけど、ほんとに楽しめました。
でも、これなんだったんだろ(笑)
「東日本大震災復興祈念特別展 奈良・国宝室生寺の仏たち」公式サイト→
http://murouji.exhn.jp/