イタリア映画祭☆2011 その3

のこり2本、つづきはまたね!のまま、わすれとった。
5月が終わらないうちに、書いておかねば。

そんなわけで、イタリア映画祭 つづき。
引き続き表記は、「タイトル」原題(監督名)個人的好みによる★は、5個満点。
→IMDB で、Internet Movie Databaseの該当ページにリンクしてます。

*  *  *
「穏やかな暮らし」Una Vita Tranquilla(Cluadio Cupellini)★★★★☆ →IMDB

映画祭ですっかりお馴染みの重鎮俳優トニ・セルヴィッロが主演ってだけで
ぜったい観る!という気にさせる本作。
だって、今年の「われわれは信じていた」の他これまでも「ゴモラ」「イル・ディーヴォ」
「湖のほとりで」と、軒並み渋く主演級出演。
今作は、ドイツで、オーナー・シェフとして家族でペンション経営するも、実の姿は・・・って感じ。

私が最初にトニ・セルヴィッロを観たというか、お気に入りになったのは
2005年映画祭で紹介されたパオロ・ソレンティーノの「愛の果てへの旅」から。
(同監督とセルヴィッロは、のちに「イル・ディーヴォ」でも)
期待もせず、他の作品を鑑賞するかねあいでついでに観た作品だったのに
クール&スタイリッシュな映像で、わたし的その年の映画祭イチオシ作品となりました。

今作は、それとは違って、家族(ドイツ人妻と小学生こども)をもち、
まさに「穏やかな暮らし」をしていたところへ、「過去」のしがらみが現れる。
犯罪に巻き込まれるその苦悩と、家族を大切に思いつつも、
でもそのキレある行動は、やはりカタギではないコワイおじさんなんだ、とじわじわくる。

監督は若く、まだそれほど作品経験のない人らしいですが、
イタリア映画のアカデミー賞、デヴィッド・ドナテッロ賞では、
最優秀作品賞はおしくも「われわれは信じていた」にもってかれるものの、
本作で作品賞ノミネートされました。

ちなみに、先に渋く主演級出演のセルヴィッロと書いたけど、
ひとつ例外があって、2009映画祭の「よせよせ、ジョニー」では
ハゲでデブで白いランニングシャツ姿のさえないおっさん先生という端役を
華麗に披露してくれました(笑)。

この「よせよせ」は、Avion Travelという実在バンドのギタリストの青春期を映画化したもの。
(主演の僕ちゃんがとってもかわいかった)
で、トニ・セルヴィッロは、そのバンドのボーカルをつとめる
ペッペ・セルヴィッロ(劇中でも歌手役で登場)の、実のお兄さんなのでした。
弟のために、ボケ役かってでてくれたんでしょうかね、ほほえましい話です。

話もどって、「愛の果てへの旅」「イル・ディーヴォ」の
若い監督だったパオロ・ソレンティーノは、いまや世界進出。
(最新作は、主演にショーン・ペンを起用しカンヌにも出品してました)
セルヴィッロがほれ込んだという本作監督も、将来有望か。

*  *  *

「初任地にて」 Il primo incarico (Giorgia Cecere) ★★☆☆☆ →IMDB

今回のイタリア映画祭2011の〆となる一本。
これまでの経験から、一日3本鑑賞はやめようと心がけたものの、
生憎これはこの一日3本鑑賞の3本目。しかも前日の睡眠時間3時間。
ってことで、半分ぐらい寝落ちしてしまったので、この評価は申し訳ない気もするけど、
眠気がないはずの人もかなり寝落ち度高かったそうなので、まあこんな感じか。

50年ぐらい昔の地方のイタリアで、女性教師として赴任する主人公。
身分違いの恋人(貴族男子)をおいての赴任となるが・・・って話で
結局、その恋人に新しい女性ができたと伝え聞き、
酔っぱらって地元の男子にちょっかいだして、その人と結婚せざるを得なくなる。

時代に翻弄されつつ、それを受け止め生きてゆく女性というには、いーかげんだし、
身分違いの恋や、独立して仕事に向かうという、
当時からすれば発展的とも思える姿からみても、やっぱりいーかげんだし(笑)
初監督作品とはいえ、なんか・・・久々にあじわう「わからん」でありました。

台詞も少なく、しかししいて言えば、昔のプッリャ州の質素な村の雰囲気が
かいま見えてよかったです。
とちゅう出てきた、ねこちゃんもかわいかった☆

ちなみに主演女優は、観てる途中で気がついたのだけど、
2009映画祭「見わたすかぎり人生」の主演女優さんでした。
(この監督は「はじめての大切なもの」で今年も登場)

監督、女優さんとも、次回作に期待しよう☆

*  *  *

ということで、今年も8本鑑賞いたしました。
全般に、楽しめる映画が多く、また話題作も多くて楽しめました。

今年は震災の影響、というか原発事故の影響ですね、で来日ゲストゼロだったのが
残念ではありますが、でも、今年も例年どおり大盛況、
また、一般封切り作品も増えて、
イタリア映画といえば「ニューシネマパラダイス」みたいな延髄反射でなく
いろんな楽しみ方を提供してもらえると、よいと思います。

てことで、今夏封切り予定「あしたのパスタはアルデンテ」おすすめですよー。

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